歴史が語るサイクル
近代、明治から今までの歴史の大きなサイクルを考えると次のようになります。
◎明治維新(西洋に追いつけ、富国強兵の時代)
明治維新で代表される大改革が始まったのは、起点の取り方はいろいろですが大政奉還の翌年の明治元年(1868年)としておきましょう。それから日夜西欧列国に追いつこうと粉骨努力し、一等国の背中が見え始めた1904年に日露戦争が勃発しました。明治維新からわずか36年で、列強と肩を並べるだけの国力になっていました。
◎日露戦争の勝利から太平洋戦争まで(軍国主義の時代)
日露戦争に辛くも勝利し(1905年)、ロシアに勝った余韻と日本海海戦の大勝利に酔った日本は一気に列強の一角を占め、軍国主義の時代に入ります。中国などへの侵略を始めながら世界から孤立し、その終焉は太平洋戦争での無条件降伏(1945年)で終わりを告げます。これも大国の仲間入りを果たした日露戦争勃発から40年です。
◎戦後からバブル期まで(民主主義と高度経済成長)
焼け野原となった国土から復興が始まり、その後、驚異的な高度成長を成し遂げ世界第一位の経済大国にのし上がりました。この辺りは誰しも知っている通りの歴史ですが、ここまで焼け野原からわずかに40年です。
◎バブルの転換期と以降(低成長時代?)
有頂天のその時、いつまでも続くと思われたバブル経済が弾け(1991年)、失われた10年と呼ばれる経済の長期低迷期に入りました。そして、やっとその後始末が終わろうとしている今日、少子高齢化や地球環境問題という新たな問題を抱えています。

「地元で有名な銀行で借りれば大丈夫!」ちょっと待ってください。銀行に行く前にちゃんと勉強してから行動しましょう。住宅ローンは将来を左右する大切な選択です。ちゃんと検討しないと何百万円も損してしまう結果になってしまうこともあります。家づくりの業者選び以上に重要なのが借入先です。

  メリット デメリット
全期間固定金利 返済最終日までの借入額が確定するので、返済計画がたてやすい。
金利上昇局面には有利。
変動金利型に比べると、金利が高くなる。
変動金利 これから金利下降局面には有利。 返済額や支払利息が確定しない。
固定金利選択型 固定型、変動型の利点をミックス。 固定期間が終了したときは、そのときの金利が適用されるため、思わぬ高金利になる可能性がある。

それぞれのメリット・デメリット

■変動金利型
短期プライムレートに連動して金利が変動します。見直し時期は毎年4月1日と10月1日の年2回。そのときの短期プライムレートをもとに金利が変わり7月と翌1月の返済分から適用されます。
ただし、右図のように、実際には5年間は返済額は変わりません。また、5年毎に返済額の見直しが行われますが、仮に金利が大きく上がっても25%以上返済額が上がることがない仕組みになっています。ただ、いずれも金利が上がれば、返済額は変わらないのですから、返すべき元金を少なくすることで、返済額を同じになるように、あるいは25%を越えないように調整していますから、いわば返済の先送りですね。

変動金利型の5年間の総支払額は587万円、対して全期間固定型の5年間の総支払額は743.8万円になります。その差は実に156.7万円です。
もし、5年間の間に金利が大きく上昇して、仮に変動金利型で3.5%になったとしても、返済出来ない元金は最大でも76万円なのですから(2765万円-2689万円)、変動金利型と全期間固定型の支払差額156.7万円を使って繰上返済すれば、さらに80万円ほど元金を減らすことが出来ます。

資金計画は余裕を持って

つまり、
全期間固定型のつもりで返済計画を組み、実際には変動金利型でローンを組み、その差額を繰上返済の費用や生活予備費に計上する方法が、支払余力に余裕も出来、もっとも堅実で確実にローンを減らせる方法の一つと言えるのではないでしょうか。
目一杯のローンを借り、目一杯の夢を叶えるのも一つのロマンですから、それを否定すべきではありませんが、少なくとも変動金利型で目一杯の住宅ローンを借り入れ
(*1)、同時に、生活費ギリギリの返済額となるように設定するのは、弓矢を最大限に張るのと同じで、給与のチョットした変動や病気など日常生活の少しの狂いで生活設計が大きく破綻する事にもなりかねません。

(*1) 住宅ローンの借入金額は、返済額が少ない変動金利型の方が、他の金利方式よりもより多くの住宅ローンを借りることが出来ます。

金利はどうなるのか? 
低金利時代やこれから金利が上昇しそうな時には長期固定金利。
反対に高金利時代でこれから金利が下降に向かいそうな時には、変動金利や固定金利選択型を選ぶ。・・・な~んてローンの教科書には書いてありますが、当たり前のことを書くなよ~。金利がこれから上がるかどうかが知りたいんだよ~。と言いたくなる説明ですね。
つまり、これから高金利時代に入ることはあるのでしょうか。
あるいは金利上がるのか。下がるのか。
この疑問は、いくら経済の専門家に聞いても誰一人正しい答えを出せる人などいないでしょう。
その疑問を解くために少し歴史を大きく大きく俯瞰して眺めてみましょう。

実は、私たちの世界は、あるサイクルに基づいて動いているのかも知れないのです。

変動金利か固定金利か
住宅ローンを借りるときの大きな悩みは、変動金利を取るか、固定金利を取るのかという問題がありますね。
その前に変動金利とは何か、そのメリットは。固定金利とは何か、そのメリットは、と言う基本的な事をおさらいしておきましょう。金利には大きくは3つの方法があります。

■固定金利選択型
一定期間は固定金利になり、その期間が過ぎると変動金利になります。当初2年間固定、当初5年間固定、当初10年間固定という商品です。銀行によっては、固定金利の期間が過ぎれば、再度、固定金利か変動金利を選択出来る銀行もあります。

■全期間固定金利
返済の全期間を固定金利にしたものです。将来にわたって金利が決まるので、資金計画が立てやすいというメリットがありますが、反対に設定される金利は、上の2つに比べて最も高いです。 完済まで安定した返済プランを立てたい人にはオススメです。

  全期間固定型 5年間固定型 変動金利型
金利の仮定
3.5%
2.75%
1.9%
毎月の支払額
123,987円
111,310円
97,846円
5年間の総支払額
743.8万円
667.8万円
587.0万円
変動金利型を0とした支払総額の5年間の差
156.7万円
80万円
0円
10年後の元金の残高
2765万円
2731万円
2689万円

では、どんな方法が有利なのでしょうか。
ここで、全期間固定型と5年間固定型、変動金利型の3つの支払総額の違いを比較してみましょう。
借り入れ金額はそれぞれ3000万円。返済期間は35年と仮定します。

いつも時代は新鮮さ!
上のデータを集めてレポートを書いていると、本当に「いつも時代は新鮮だ」という事を感じずにはいられません。
つねに同じ時代はありませんでしたね。
そしてみごとなほどに30年から40年ごとに時代が大きく大きく変わっているのです。もちろん、時代が変わると言うことは、価値観も変わります。


次の転換期は?
右の図は日銀統計資料から住宅ローンの金利に影響を与える公定歩合と長期プライムレートの推移ですが、バブル期を境にそれまでは高金利時代、バブル期以降は低金利時代に明らかに色分けされているのが分かりますね。

もし、この自然のサイクルが次の時代もあるとすれば、そしてその起点を経済価値が大きく変わったバブル崩壊を起点と考えれば、バブル期から30~40年後の2030年前後には、経済的価値観、つまり時代の大変換が起こるかも知れませんよ。

それは、今起こっている少子高齢化や人口減少、格差社会、地球環境問題、燃料・食料問題などが根底となって大きな転換期を迎えるのでしょう。あと20年ほどです。
 なぜなら、上の図のようにバブル期までの金利水準は預貯金で6~7%。住宅ローンは6~8%が当たり前だった時代から、バブル崩壊、すなわち経済の大転換を余儀なくされ、長く低金利時代が続いています。
 そして、この大転換の前、すなわちバブル期に住宅ローンを組んだ人が、資産価値の大幅下落とデフレ経済が重なり、高い住宅ローンを負担しきれず、住宅を手放して自己破産したり、競売物件が出たのは記憶に新しいことですね。
バブルの時、誰もが、まだまだ上がると信じて買ったのです。

時代の変化は突然には起こりません。必ず数年間の予兆があり、その後に劇的な時代の変化が到来しています。でもそれは後から振り返って分かることです。

10年を確実に
遠い将来など誰も分かりませんね。20年先の未来すら誰も予想出来ません。いま見えているこの先10年を確実に過ごせたら、次の10年も見えてくるのかも知れませんね。


ローン選択を人任せにするな
注文住宅では比較的少ないですが、分譲住宅、建築条件付きなどの建物では提携ローンというものを斡旋している場合があります。しかし、必ずしも消費者のためにしているものではありません。いまは金融自由化でいろいろな銀行がいろいろなサービスを提供しています。いたづらに業者頼みにするのではなく、積極的に知らない銀行にも当たる行動力が無ければ、有利な住宅ローンは探せませんよ。
銀行は決して敷居の高いものではありません。かといって具体的な案件がないのに飛び込んでも銀行も返事のしようがありませんね。めぼしいところ(住宅ローン)は当たりを付けておき、お気に入りの物件が見つかればどんどん当たってみましょう。
つまり、物件探しと住宅ローンの目星をつけることは同時並行が理想的。物件の見通しが付いてから、銀行を探し始めても、住宅会社の「早く契約しましょう攻勢」に怯むだけですから。

警告
あなたが、建物価格の高い安い、あるいはもう少し下がらないか・・といった建物価格の交渉や追加費用のかけ方に時間を費やすのと同じように、有利な住宅ローンを探すことや、安全で余力のある生活設計を考えることは、それと同じか、
それ以上の経済的効果を"将来"もたらしてくれるのですよ。